2024/4/26(金)
南会津には各エリアに盟主がいる。只見の王様が浅草岳とするならば、南郷の王様は会津朝日岳であろう。
しかし、檜枝岐エリアの王様を選ぶのはなかなか難しい。まあ、独立峰のように聳え立つ燧ケ岳が王様と仮定するならば、嫋やかな会津駒ケ岳は女王というべきであろうか。この冬はいろいろ理由をつけて会津駒ケ岳に登らなかった。GWも始まろうという頃、ようやく僕は重い腰を上げて、まだら模様の衣装を羽織った女王の下へ馳せ参じた。
国道から登山口までコゴミがまばらに生える林道を歩く。春の陽気で身体はすぐに温まる。辺りを見渡すと新芽の木々が綺麗だ。
登山道に入るとまずは黙々と担ぎパートになる。今年は渇雪だったので、どうせ担ぎパートが多いのだろうとは思っていたがやはりその通りで、額に汗を滲ませながら標高1550mあたりまではえっちらおっちら担ぎで登らされることとなった。まあ、適期にサボっていた自分が悪いのだが。
1550mからは雪が繋がり、左手に燧ケ岳を臨みながら進む。スキーを履いてしまえば快適で、ペースも格段に良くなる。標高を上げるごとに見えてくるものが増える展望を堪能しながら進み、気付いたら駒の小屋に出ていた。
駒の小屋からは少々の登りで会津駒ケ岳の山頂に出る。快晴。いい眺めだ。先日辿り着けなかった会津朝日岳を眺める。城郭朝日山の稜線も歩きたい。未丈ヶ岳が大きく裾野を広げていて、まだ雪が深そうな越後駒ヶ岳と荒沢岳が見える。振り返れば燧ヶ岳が威風堂々だ。昼食の菓子パンをのんびり食べて、だらだらと滑走の準備をして下山することとする。
さて、お楽しみの滑降である。上の方は案外快適なザラメで、綺麗にテレマークターンが決まる。標高を下げるにつれ雪が腐っていく。雪が繋がっている1550mギリッギリまで滑り、あとは登山道をスキーを担ぎながら黙々と下るだけだ。
下りは惰性で下るので感覚的には早い。下ってるときは長いが後から考えると印象がないからだろうか。帰りの林道でコゴミを摘み、檜枝岐の道の駅で新発売の「むらちゃんタオル」を購入して仙台へ向かった。
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